晩夏の大雪山ハイク DAY0,1

2016年2月13日土曜日

ALTRA OLYMPUS1.5 finetrack ツェルト2ロング HIKING OGAWAND OWN OLYMPUS XA4 北海道

t f B! P L
2015/9/15 OHACHI-DAIRA caldera


俺の夏休みpartⅡ



ウチの会社には少し変わった制度があって、夏休みも冬休みもGWもあるくせに、もう一つ自分で有給を5日間連続で使ってバカンスを取らなきゃいけない。
入社後にこの制度を知ったが、休み日数が多いという理由でこの会社を選んで本当に良かったなぁと思う。


休みはある。金はない。さぁどこに行こう。8月にでかけた北アルプスにソロで行くのもいいけど、せっかくならもっと旅感のある所に行きたい。遠くに行きたい。
最近はバイクでの旅には全く拘ってなくて(むしろ少し飽きてて)、新幹線やら夜行バスやらを使って移動することもしばしば。いろいろ考えてたところ、出張のおかげで溜まったマイルがあることを思い出した。



飛行機を使って行く山か……




九州か北海道か迷ったけど、去年屋久島にも行ったので北海道行きのチケットを勢いで取った。


期間は9/12-17。ちょうどシルバーウィークの前半にあたる期間だ。いくら連休に休みをくっつけたからって、13日間旅をする訳にはいかない。(流石に奥さんが怒る)
今回は長い期間山に入ることが目的でも無いので、半分を山に、半分を観光&ツーリングにすることにした。



9月に入って日付が近づいてくると、太平洋で発生した台風の影響でみるみるうちに天気予報が変わっていき、山に入ろうとしていた期間は傘マークがならぶことに…。せっかく気持ちの良い稜線を歩こうと思ってたのに、わざわざ雨の中に突っ込むことはないなと思って、多少強引ながらも予定を変更した。
前半山に入って、後半は札幌グルメを満喫する予定を逆にして、札幌でたんまりと栄養を蓄えてから入山することに。



先に観光となるとパッキングも適当になってしまい。しまいにはデカイギアバッグにぽんぽん詰め込んでおしまいっという感じに。笑
まぁ何か足りなかったら札幌で買えばいいや〜っという ていたらく。



9/12-14 羽田空港→旭川空港→札幌

10:45発の飛行機は少し遅れて出発し、13:00前には旭川空港に着いた。ここから今日はバスを乗り継いで札幌までいく。多少面倒だが旭川に3日間滞在するよりか楽しいだろうと踏んだ。


札幌での3日間は食べて遊んでレンタルバイクしてと、中々の豪遊っぷりでした。ジンギスカン/スープカレー/うにいくら丼/味噌ラーメンx2 っと。入山前にこんなにたらふく食うのも珍しい。でも最後の方はグルメに食べ飽きてたのも本当のこと。笑


前日の夜にパッキングしながらネットニュース見てると阿蘇山噴火のニュースを見る。そういえば旭岳も活火山だよなぁと思って調べてみると、気象庁が発表した噴火警戒レベルは1で心配無いようだった。


ジンギスカン だるまの本店でオルチニンをチャージ

晴れた日はレンタルバイクで積丹半島にツーリング

余市ウヰスキー工場 札幌ビール工場を見学


9/15(火)
5:00 起床
今日からいよいよ憧れの大雪山に入山することに緊張してたのか、前日のツーリングで寝坊してたのでビビってたのか、その両方なのか、明け方の眠りが浅かった。
前日に荷物はまとめてたので、手早く身支度を整えて出発。札幌では1泊ビジホ、2泊カプセルホテルに泊まりました。デラックスタイプというロッカーと机とベッドがあるカプセルホテルは本当に快適。俺はだいたいどこでも寝れるから、完全個室じゃなくていいし、大浴場もあるし、料金はネカフェと大差ないし最高だ〜。


6:00 札幌駅
コインロッカー(12時間500円)に荷物を突っ込んで、コンビニで朝ごはんと昼ごはんを調達してバスターミナルへ。時刻表を見ると乗る予定だった7:00のバスは旭川経由紋別行きの「流水もんべつ号」で"要予約"っと書いてある…。
でかいザックを持った人がいて聞いて見ると、彼もそのことで悩んでいるそう。まぁダメならダメで仕方ないか〜っと。(ちなみにその際は7:30のバスになって、いで湯号も1本遅くなる)
しばらく待ってると係りの人が来て紋別までは予約制だけど、それ以外は自由席だと教えてくれた。

90Lのザックの方も旭岳から入山し、今日は白雲岳に宿泊とのこと。明日は一旦下山するものの17日に白雲岳避難小屋の荷下げの手伝いをするんだとか。それで90Lザックが必要で持ってきたらしい。すげぇな。

まだ登山者っぽい人は少なく 5〜6人程度


7:00 バス出発
バスはいつも爆睡。入山すると野菜があまり食べれなくなるので山に入る前はサラダを食べるように心がけている。ここ数年で異常なまでに野菜好きになってきている気がする。


9:10 旭川駅 
定刻通りに旭川温泉に向かうバスはやってきた。平日なのに以外にも乗客が多い…さすが紅葉シーズンなのかな。ガチ登山客2:観光客8くらいの割合。

バスの車内でさっきのデカザックのお兄さんと色々話をした。お兄さん歩荷をやってる団体(会社?)に所属してたり、奥多摩の七ツ石小屋で働いてたりと色々と面白い話が聞けた。名前を聞いてみると俺と同じ苗字で親近感。
ヒロさん(お兄さん)は利尻礼文で北海道の山を経験したことあるらしく、「北海道の山はいろんな意味で想像を超えてくるから気をつけた方がいいよ!」っと教えてもらった。


11:00 旭岳ロープウェイ
旭川駅からバスに揺られて約1時間半。旭岳ロープウェイは1100mから1600mまで連れてってくれるので今日の行動開始は既に森林限界からスタートになる。
大勢の乗客を乗せたロープウェイは10分も経たずに姿見駅に到着。

む、曇ってるんだが…

11:30 姿見駅
こっから本当のスタート。妻に連絡を入れて気を引き締めて出ようとするとポツリと雨が…。なん…だと…。3日も待って入山したというのに、晴れ間を狙ってここに来たというのに、雨とは、、、
下がるテンションと裏腹に観光客はワキャワキャと進んでいく。とりあえずレインウェアは着ずに進む。

旭岳石室を過ぎると登山客のみになるので人がぐっと少なくなった。前述した通り森林限界は超えているので道は砂利と岩のザレ場。スイッチバックでひたすら登る旭岳は景色が見えなければなんとも面白みのない山なのだ。すべては天気のせい。そしてそれは俺の日頃の行いのせい。っと考えると悲しくなった。

スイッチバックを登ってるとヒロさんが後ろに見えた。90リットルのザックで追いつくとは凄い!っと思ってると「俺が追いつけない人なんて中々いないよ。流石やるね!」っと逆に言われてしまった。笑
歩荷やってるからかどうかはわからないけど、重いザックの割には凄いスピードでした。


手の 平と甲を温めると温まるのでグローブはあまり使わない派

13:00 ニセ金庫岳付近
俺もまさかとは思ったんだけど、そのまさかで雪ともヒョウとも言えない氷混じりの雨が落ちてきて、それがだんだん凍った雪になって落ちてきた。周りにもうっすらつもりつつある。まさか今回雪に降られるなんて、たしかに"想像を超えてきた"な。

とにもかにもまずは旭岳まで行ってみよう。そこからどうするかはもっかい考えよう。(吹雪になるようだったら引き返すかも)

今回なんか嫌な予感がしてたので、事前に雨対策をいくつか仕込んできてた。当たり前のウェアの洗濯、防水ソックスの購入、オーバーミトンの持参。どれも山行中に最高の働きをしてくれたけど、特にオーバーミトンは良かった。買ってからあまり使って無かったけど100gでこの安心感なら2泊以上はもっていこうと思う。



13:15 旭岳山頂
先が全然見えなかったから気づいてなかったけどすぐに旭岳についた。登山ツアーの人なのか、一人一人旭岳の標識と一緒に写真を撮ってまわしている…。全員で撮れば一回で済むのでは?っと思ってしまった。

そんな山頂に長居は無用ということで先へ。裏旭キャンプ指定地への下りは雪のおかげもあってかなりスリッピーだった。

100名山ハンター達なのか、一人一人交代で写真を撮ってた。

このザックのデカさよ


13:45 裏旭キャンプ指定地
テントは1張りだけ。水は雪渓から取れそうだった。ここでテント泊しようかとも思ったが、旭岳のせいで天候も再度崩れそうだし、白雲岳避難小屋の方が小屋に逃げ込むという選択肢もあるし先に進むことに。

裏旭キャンプ指定地 年中天候が悪いらしい



14:20 荒井岳付近
ガスってるけど、そのガスのせいで何か異様な雰囲気を感じた。北海岳に向けて歩き出すと途中でガスがみるみる取れていって、お鉢の中も白雲岳方面もしっかりと目視出来るようになった。やはり旭岳付近は天候が安定しにくいんだろうな。

お鉢の景色、赤と緑が混じり合う山の紅葉、これらの景色が見たかった。広大な山並みというか山塊というか大地の大きさに感動する。
おもわずシャッターを切る回数が増える。




15:05 北海岳
黒岳方面は晴れていたので、黒岳のキャンプ指定地にテントが張ってあるのが見える。俺はここからお鉢を離れてトムラウシ方面の縦走路へ。さらに人に出会わなくなる。ヒロさんと抜き抜かれを繰り返して先へ。

 お鉢平全景 北アルプスとはまた違う広大さがあるな

ようやく日が差してきた 西日でも太陽の暖かさを感じる 



15:55 白雲岳分岐
分岐を過ぎると小さな丘に建つ白雲岳避難小屋が見えてきた。ヒロさんが「なんか可愛らしいスウェーデンの小屋みたいだ。スウェーデン行ったことないけど」とコメントしていた。たしかに赤い外壁と規則的に並ぶ窓のおかげで外国的な印象を受ける。北海道が昔アイヌ民族が住んでいたことに関係あるのか…?

(気になって調べてみたら、1954年に山岳大会のため石室として設立。1976年に現在の避難小屋に建て替えとのこと。その後外壁の再塗装などはしてるかもしれないけど、そこまで昔からあるわけじゃなさそう)

最果て感が強く好きな小屋の一つになった

16:20 白雲岳避難小屋
予定より幾分早くつくことが出来た。
白雲岳避難小屋は7〜9月は管理人さんが在中してるので、協力費を300円払う。小屋泊にしようか迷ったけど、いまのとこ雨はふってないのでテント泊することにした。
携帯の電波は小屋の南側で入るよう。奥さんに連絡を入れる。(翌日は入らなかったので時と場合と天候によるのかもしれません。)

ついでなので旭岳-トムラウシ間の携帯電波状況など

 携帯電波情報(docomo)
 旭岳 ✖︎
 裏旭キャンプ指定地 ✖︎
 荒井岳 北海岳 ✖︎
 白雲岳避難小屋 △(小屋の南側)
 忠別岳 ◯(忠別岳の東側、山頂は△)
 五色岳 △(入るけど微妙)
 化雲岳 ◯(LTEまで入る)
 ヒサゴ沼キャンプ指定地 ✖︎
 ポン沼 ◯
 第二公園 ◯
 第一公園 △
 滝見台 ◯

テントを設営し、水を汲んできて浄水し、ヒロさんと一緒に晩御飯を。今までの山の話や、山ガールとの恋の話で盛り上がってるとなんと雨が…。傘を差してゴハンを食べてたけど、さすがに諦めて各自テントへ。


いつものツェルトⅱロングで

セブンアンドアイのハンバーグうますぎる



この日は雨でダウンのロフトが潰れてたことや、想像以上に冷え込んだこともあってよく寝れませんでした。いつもは朝まで爆睡なのに。なんだか悔しい。

つづく

QooQ