安達太良山

2015年7月9日木曜日

Gregory Contour60 HIKING OGAWAND OWN 東北

t f B! P L
今年の冬山一発目は雪山入門として名高い福島県の安達太良山へ。

はじめての東北の山。はじめての小屋泊。はじめてのスノーシューハイク。
いろいろとはじめてづくしの山だったけど、大きな天候の崩れもなく楽しめました。



車を持ってない俺は、公共交通手段で行くのが難しい山には中々行けず
しかも奥多摩や丹沢以外の冬山なんて装備も完璧じゃないし
まだまだ行けるかどうか不安でした。

でもコタさんが会社の山岳部から道具を借りてきてくれるってことと、
安達太良山は終始ルートがはっきりしていて、雪山入門であることと。
小屋泊となるくろがね小屋のカレーが絶品だということに釣られて
いつの間にか積極的に準備をはじめてました。(カレー好きなんです)


DAY1

いつもどおり始発に飛び乗りコタさんのビートルに乗って高速へ。
いつもの中央道ではなく今日は東北道。
いつもは中央道沿いの山々を見ながら助手席でギャーギャー言ってるけど
東北道って関東平野をずーっと走るから景色があまり代わり映えしない。

佐野でタロくんと合流してそのままさらに北上。
昔オフ練で来てた猪苗代を通り過ぎてあっという間に、あだたら高原スキー場へ到着。
高速道路降りてからも近いし、下山後はすぐに温泉があるし、スキー場への駐車だから混雑も心配しないで良いし、ほんっといいとこだ。


スキー場を横目に登山道へ。J-POPのBGMが鳴ってるのが、なんだか山に来たじゃないみたい。笑

スキー場から少しだけ離れたところでアイゼンを装着。コタさんはグリベルの12本爪アイゼン。タロくんはコタさんから借りたmontbellのスノースパイク(6本爪)。俺はHILLSOUNDのチェーンアイゼン。三者三様な装備でしたが、この後すぐに外すことに…。





少し進むと登山道と馬車道に分かれる看板がでてきて、なぜか馬車道のほうが
ショートカットルートだと思って馬車道へ行くことに。(普通に考えると逆なのに)
ちょっと足を踏み入れると、ズボッと足が埋まる。ここまでけっこうしっかりトレースがついてたけど、馬車道はあまり人が通ってないらしい。
3人で顔を合わせると同時に、「これはスノーシューいけるんじゃね!?」っと。
にやけ顏が我慢出来ない。笑

スノーシューをつけると、ほとんど沈まなくなって超快適に歩ける!
フカフカな雪の上を歩けるようになると、なんだか特殊な魔法を使えるようになった気分。
ドラクエあんまり詳しくないけど、そういう系の魔法なんかあったような気がする。

しばらくするとトレースもなくなって完全ノートレースになってきた。
みんなテンション上がってノートレースの雪を歩くけど、ずっとラッセルしてる状態な訳でどんどん疲れてくる…少しだけ傾斜も出てくるとキツイ…いつの間にか交代ラッセル方式にして隊列を組んでいた。 




馬車道から稜線に合流すると風が強くなる。フードはギリギリ被らないでいいけど、これ以上吹かれるなら厳しいな。
雪質は風で硬くなってたけど、そのままスノーシューを履いて進む。

(メモ)
登り 0℃くらい
稜線 -2〜-5℃くらい

今回の新規装備の調子はどうかというと、、、

バラクラバ:口周りが息で少し蒸れるけどあまり保水しない生地のおかげで冷たくなりにくい。
寒い時は全部被って、暑いときはネックウォーマー形式にしてた。もうひとつにポーラテック生地のネックウォーマーはちょっと厚手過ぎたかな。

ロングスリーブ+cap4 :この上からハードシェルを着て丁度良い感じ。背中はもちろん汗をかくけど、背中以外は汗が溜まることなく発散出来てた。風に吹かれ続ける稜線だと、もう一枚フリースを追加してもいいけど、晴れてて傾斜が急な道だとそのままでもいいかもなぁ。

パワーメッシュグローブ+防寒テムレス : 最高。ムレ全く無しだし、寒くもない。ただし見た目が残念。




晴れたり曇ったり忙しい天気をよそに進んでいくと、登山開始から5時間もかからないくらいで
本日の宿泊地のくろがね小屋が見えてきた。
色のない雪山の世界に、ぽつんと現れる小屋、と煙突の煙。安心する三人。

小屋の中は達磨ストーブのおかげですごく暖かい。
冬山だということを忘れる堕落の暖かさ。これは小屋泊くせになりそうだな。。

晩御飯まで時間があったので、外でソリ遊びしたり写真を撮りあったりして過ごしました。あと温泉も入れたのでしっかり暖まって風呂上がりにビールも飲んで、まるで普通の旅館の気分。


晩御飯の説明があり、おまちかねのくろがね小屋カレー!
山奥で作られてるのに野菜も肉もしっかり入ってて、しかもおかわりし放題と来た。
そりゃうまいに決まってる。
レトルトカレーとは全然違う、スパイスもありフルーティーさもあるカレーでした。おかわりもして満腹。


部屋で二次会をして外で写真を撮ってまた温泉に入って布団へ。
隣の部屋のおっさん達と、食堂で熱い議論を交わしている山岳会系の人たちのラジオ2チャンネルを切り替えながら眠りに落ちたのでした…。


小屋内気温 14℃
外気温 -8℃

ibex フーディッドインディー
marmot フリース
mont-bell EXPタイツ
NANGA ポータブルダウンパンツ

(´-`).。oO(14℃って…ぬくすぎる…極楽…


DAY2

2:00過ぎに一度寒くて起きたので、ダウンを着込んで寝るとヌクヌクで爆睡でした。周りのイビキもあんまり聞こえなかったから、ほんと空いてる山小屋っていいなぁ。

ぬくぬくで快適だったしテントに片付けもないので撤収もらくちん。ogawandのラウンドスタッフサックにボンボン詰め込んで、それを順番に詰め込むだけ。速攻で準備完了したのでコーヒーでも飲んで朝ごはんまでの時間をゆっくりと。

朝ごはんは牛の時雨煮と温泉卵が美味でした。小屋の方から今日の天気予報があり、午前中は概ね晴れる予報とのこと。
宿泊者にはお湯を無料で提供してくれるらしく、テルモスに入れて行動中の飲料を確保。こうゆうのも小屋泊のサービスなんだろうね。テント泊も自然に近い感じで好きだけど、シーズンに1回は小屋泊スノーハイクしたいな。



7時ごろ、外が明るくなってきた頃に出発。気温は-5℃くらい、昨日と同じくらいの気温だけど風が強いだろうから寒くなるとにらんで薄手のフリースを1枚追加して出ることに。
小屋の前で集合写真を撮って出発。

空は晴れて太陽も上がってきてる。
空の青さと、太陽に照らされた雪面の赤さのコラボレーションが綺麗で、
写真をを撮っては少し進んで、また写真を撮っての繰り返しでなかなか前に進まない。


出発して30分くらい経つ頃には、ガスが発生して一気に雲の中へ。
風はそこまで強く吹いてないけど、山頂は強風なのかな?
稜線を歩くルートもあるみたいだけど、先行者のテント泊グループのトレースがあるので直登ルートにすることに。

ほどなくして安達太良山の山頂直下に到着。楽しさと山頂に着いた喜びとホワイトアウトしているから誰にも見られないという安心感からか、コタさんのギャラクティカマグニャムが発射した。

テント泊も小屋泊も対応できるOGAWANDのOWNが最近のお気に入り

本当の山頂はここから少し登った「乳頭」という場所なので、
いろんな思いを胸にさらに進んでピークハント。
先行者のグループがいたので写真を撮り合ったけど、風が強く吹いてきたのでソソクサと退散。帰り際にきたおじさんのピッケルのフレームが木製で凄くかっこよかったので、コタさんが話しかけたら、なんと45年振りに登山して安達太良山に来たらしい。45年振りの登山って…いったい何歳なんだ…?


スノーシューの下山はもふもふの中を歩けるので膝にもやさしく、そして楽しい。踏み抜きだけ注意しながら好きなように歩く。

ほぼ計画表通りの行程だったけど、せっかくなのでお湯を沸かしてコーヒーでも飲もうかと。
ツーリング中の休憩はなにかとコンビニに頼ってしまうけど、山の中で休憩して、
さっとコーヒーセットを取り出して飲むコーヒーは美味いし、なんだかかっこよくもある。
ただ、冬場の分離型ストーブはやっぱつらい。
JETBOILが本当は欲しいけど高いので、来年の冬山ではストーブ再考しようっと。

最後はまたJ−POPが流れるゲレンデの脇を通って下山。
ふもとの岳温泉で汗を流して、下調べなしの定食屋に入ったら美味で、帰りの夕焼けも綺麗でいい山行でした。



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