屋久島旅 DAY3 宮之浦岳縦走

2015年4月28日火曜日

finetrack ツェルト2ロング HIKING OGAWAND OWN Rocklite286 屋久島 山と道

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2014/6/9 屋久島の連なる奥岳の縦走路。
快晴のシャクナゲパラダイスでした。




3:30 起床
昨晩は22時くらいまで星を見ながら三岳のお湯割りでホロ酔い状態で爆睡。1時くらいに一回起きたけどそのまま就寝。3:30ぴったりくらいに誰かがトイレに行く物音で起きました。
アルコールストーブで静かにお湯を沸かして、朝ごはんはカレー飯とコーヒー。今回の縦走では、湯戻し系のご飯と煮込み系のご飯を持ってきたけど、正直一人の縦走の時はドライフードで充分だなぁと感じた。
大勢のハイクではお酒も進むしツマミもご飯も豪華にしたいけど、そのぶん荷物も酒も重くなる。ソロハイクだからこそ豪華にしたいという気持ちもあるけど、ULの真価はソロハイクの時の荷物の軽さだと思うので、今後の長期縦走の時はもう一度その辺を再考したいな。


淀川小屋の隣には、ものすごき綺麗で澄み渡った淀川が流れていて水には困りませんでした。朝の静けさと澄み渡った清流がこの島の美しさを物語ってるよう。しばらくぼーっと眺めてました。

4:50 淀川小屋出発
夫婦に挨拶して先に出発させてもらいます。今日はのんびりと宮之浦岳を縦走して高塚小屋まで。途中の気分で黒味岳に行くとか永田岳に行くとか考える予定。


小屋を出てすぐにシャクナゲの群生地に入りました。散った花びらが土の上にまだら模様を作っていて気持ちの良い登山道。昨日までの尾之間歩道もワイルドな感じで楽しかったけど、整備されていながらも自然が残るこの縦走路も楽しいです。


6:10  小花之江河 6:20  花之江河
急に開けたと思ったら花之江河(はなのえごう)に着きました。立ち枯れの木や湿原に流れる綺麗な水。湿原の水ってこんなに綺麗なんだっけと不思議に思うも、誰もいないので聞けません。笑



花之江河の端の方には湯泊歩道からの合流地点があって、登山者が間違えて入らないようにロープがしてあります。湯泊歩道も自然がダイレクトに残っている屋久島の旧道で、登山者の数も少なく、ルーファイの技術も必要になってくるそう。
その代わり、七五岳や烏帽子岳などのピークもあって、魅力的な歩道です。最初の林道歩きが長いけど、いつかまた屋久島に来るときは歩いてみたいなぁと思います。


6:50 黒味岳分岐点
歩き始めて2時間くらいで黒味岳の分岐へ。体もあったまってきたので、分岐点にザックをデポして、サコッシュに飲み物とカメラを入れて黒味岳へ行ってみることにします。
分岐点から先はそこそこの勾配と茂みの中を進む感じで、大きなザックを背負ったままだと通るのがしんどそう。縦走中にザックを置いてピークハントするってことがあまり経験がなかったけど、こんなにも楽なのかと思うと同時に、また戻ったらザックを背負うのかと半分嬉しい半分悲しい感じ。



7:30 黒味岳

めちゃくちゃ風が強くて寒いので写真数枚とって退散。ウインドシェルくらい持って来とけばよかったな。
風が強いのは山頂だけだったらしく、尾根はゴツゴツした岩場もあり、鎖場もあり楽しい道でした。





8:00 投石岩屋 9:20 栗生岳
黒味岳分岐より先はシャクナゲパラダイスでシャクナゲ放題な尾根でした。
巨石や奇岩もそこらじゅうにあって、モアイみたいな岩とか豆腐みたいな岩とか見てて飽きません。水もあらゆるところから湧き出ているので、携行する水も500mlくらいに減らしました。なんて楽しいところなんだ〜。




9:45 宮之浦岳
黒味岳分岐から楽しい縦走路が続いていたので足取りも軽く、あっという間に宮之浦岳に到着。山頂に着くと高塚小屋方面から来た、熊本のおじさんと宮崎のおじさんと一緒になって談笑。
お腹が空いていたのと、まだまだ時間もたっぷりあったのでお湯を沸かしてご飯にしました。クスクスオーツのサーモンクリーム味、塩気がちょうどよくてうまかったな。

山頂でのんびりしながら色々考えてみると、九州最高峰に来た喜びってのは意外となくて、山を歩くことそのものに楽しさを抱いているんだなぁと思った。山頂はたしかに景色もよくて気持ちがいいけど、そこに達するための努力とか、達成したあとの充実感というのはそこまで自分の中で大きくないみたい。
ソロで二泊三日の縦走をしてると、考える時間なんていくらでもあるのに、なぜか宮之浦岳の山頂でゆっくりしてるときに改めてそう思いました。


時間もあるし、永田岳まで行こうかとも考えてたけど、前述のとおりわざわざピークを踏みに行くためだけに、ピストンするのもどうかなぁと考えて、永田岳は眺めるだけにしときました。

11:40 平石岩屋 12:20 第二展望台 12:50 第一展望台
森林限界から段々と標高を下げてきてまた森の中へ。宮之浦岳より先は登山道の整備がより一層丁寧に行われていて、多くの木道や階段が設置されていました。宮之浦岳ピストンする人が多いってことだろうなぁ。
森歩きも長いと少し飽きてきて、Podcastに入れておいたラジオなどを聞きながら進みます。誰もいないので出来るけど、人の多い登山道ではやらないほうがいいですね。




13:10 新高塚小屋
”新”と言っているけど、実は”新”じゃない方の新高塚小屋。時間はたっぷりあるし人もいないのでお湯を沸かしてコーヒーでも飲んでみる。前日の淀川小屋でのご夫婦の話だと、この小屋はネズミが住んでて食料を狙われるっとのことだったので、興味本位で中を覗いてみたけど割と綺麗な印象だった。
ただ、広い小屋に一人で寝るってのはどうも苦手だな。


14:15 高塚小屋
新高塚小屋を出てほどなくして高塚小屋に到着。レモンガスの社長が立て直したという小屋はすごく綺麗でデザインも素敵でした。中には一人いたので挨拶だけして俺はテント泊をさせてもらうことにしました。
場所は選びたい放題だったけど、真ん中に張っても落ち着かないので、小屋から離れたところのフラットに設営しました。夕方の光が差し込んできてとても気持ちいいのでしばらくぼーっとしたり昼寝したり。




日もだいぶ傾いてきた頃に、水汲みがてら縄文杉を見に行きます。
あの時は縄文杉が目的地で、「すごく遠いところまできたもんだ」っと思っていた。学生時代のテンションってのもあったけど、少なからず縄文杉という個体になんとなく感動したような気がする。
いま目の前にある縄文杉に対する感動ってのはそれほどまでのものではなかったんだけど、昔訪れた場所にもう一度来ることができて、あの時とは違う感想を持っている。
成長しているかどうかは別として、なんとなく別の視点から見ているような。
なんとも言葉に表現できない気持ちを持ったことをここに書いておく。



晩御飯はラーメンを食べて、好物のカラフトししゃもを炙りながら焼酎をちびちびやってたらいつの間にか眠っていた。前日と同様の装備で気持ち良く朝まで眠れたのでした。



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